■終始東京のペースだった

 川崎はボールを持つが、東京のプレッシャーで攻め込み切れない。パスを奪われたり、カットされる場面が目立った。

 ディエゴ・オリベイラも守備に労力を惜しまなかった。働き者だった。

 時折、東京のパワーあふれるカウンターの攻めが川崎に襲い掛かる。後半にも、レアンドロが2点目を押し込んだ。「入った」という声がどこかから聞こえて来た。

 川崎は攻めるしかない。川崎が攻めてくる。三笘薫には中村帆高で対抗した。ただ、守るだけでは持たない、と判断した東京の長谷川健太監督はアダイウトン内田宅哉を投入。アダイウトンがゴールに突進する。

「3点は取って勝つ」ことを目標にそういう試合を続けて来た川崎が、1点も取ることができずに、逆にアダイウトンによって3点目を取られそうになる場面が続いた。

 川崎の完敗だった。だが、一発勝負の面白さがこの試合にはあった。

PHOTO GALLERY 全ての写真を見る
  1. 1
  2. 2