■遠藤保仁の磐田入りが決定!

 新体制で臨んだ24節の京都サンガ戦は、1対2の敗戦となった。開始6分に小川航基が先制点をマークしたが、60分と90+2分にピーター・ウタカに決められ、ホームで逆転負けを喫した。これで3連敗となり、7試合勝利から遠ざかっている。

 試合後の鈴木監督は「改善するところと伸ばすところを継続してやっていかなければいけない」と振り返った。2日の記者会見では「組み立てや展開のところで、もう少しボールを動かせるといいかな」と話しており、そのための補強が5日に正式発表された。

 ガンバ大阪遠藤保仁を、期限付き移籍で獲得したのだ。

 鈴木体制の初戦となった京都戦は、3-5-2のシステムが採用された。ボランチは山本康裕上原力也で、トップ下は山田大記だった。ビルドアップのスムーズさを最優先にするなら、遠藤のポジションはダブルボランチの一角になるだろう。

 ボランチには山本と上原に加えてウズベキスタン代表のムサエフもおり、山田もボランチでプレーできる。山田がボランチで遠藤がトップ下という関係も成り立つ。京都戦にCBで出場した今野泰幸が、ボランチにポジションをあげることもできる。そもそもJ2ではトップクラスの保有戦力を持つだけに、組み合わせは豊富である。クオリティを維持しながら、連戦を乗り切ることが可能だ。

 このところ勝利をつかめていない磐田だが、チャンスを作り出すことはできている。京都戦はローテーションでベンチスタートだった大森晃太郎ルキアンは、相手守備陣を剥がしながら崩しの仕事ができる。前監督の指揮下で課題となっていたのはコンビネーションで、複数の選手が連動した崩しは多いと言えない。

 鈴木監督は「組み立てや展開のところで、もう少しボールを動かせるといい」と話した文脈で、「オフ(ザ・ボール)の問題、サポートの問題。ボール保持者が苦しいのに、動いていない」と指摘したが、遠藤には「個」を結びつける統率者としての役割が求められていくに違いない。

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