4日前の鳥栖戦では、同じニッパツのピッチだったが、自慢のアタッキングサッカーは鳴りを潜め、1-1で引き分けたものの、「何もなかった。90分を通して、ただ試合をした」と言葉に不満をにじませていたポステコグルー監督。さらに、「勝ち負けに関係なく一番重要なのは、90分間を通して自分たちのサッカーをすること」と話していた通り、神戸戦では負けたものの、その内容は横浜のサッカーにふさわしいものだった。
この試合では、不運もあった。MFイニエスタに決められたPKは、MF扇原が神戸MF郷家友太を倒したと判定されたものだが、映像では、扇原は郷家に接触していないように見えた。神戸がこの試合で放ったシュートはわずか3本。
流れの中では2本だけだっただけに、このPKがなければ、試合展開はどうなっていたか分からなかった。スタジアムはこの判定にどよめき、ネット上でもこのPKに異論が多く上がったものの、判定は覆らない。
ポテスコグルー監督は試合後、「タイトなスケジュールの中で、疲れていてもこういうパフォーマンスができたのだから、自信を持ってほしい」と選手を誉め、「このような内容で選手たちが頑張った中で、結果がついてこなかった。本当に勝たせてやりたかったという気持ちが強い」と悔しがった。
試合に負けこそしたものの、昨季王者が目指すものは、自分たちの理想のサッカーの実現だ。その先に、再びの栄光が待っている。