■過密日程――チームで食事をする時間もない
──日程についてはどうでしょう。中2日や中3日の試合がこれだけ続くと、できることは限られます。
「すごくいい試合をして、選手もスタッフも喜んでいたら、みんなで食事でもしたいけれど、次の試合の準備に手をつけなきゃいけない。そこはすごく虚しいですよね(笑)。ここまで5連戦を2回経験しましたが、気がついたことをピッチ上で刷り込むのには限界があるので、中途半端にやるよりリカバリーを優先したほうがいいですね。あれもこれもとやるよりも、しっかり休ませたり、ある程度大事なものだけを伝えたりしています」
──連戦で身体だけでなく頭も疲れていきますから、詰め込み過ぎても頭に入っていかないでしょうし。
「攻撃はある程度自分たちのスタイルが積み重なっていて、それに対して相手がどう対処するのかによってちょっと引き出しが変わっていく、というのは選手みんなが分かっています。個人の感覚だけでボールが回っているのではなくチームで回っているので、ここまでレレ(ディサロ・燦・シルヴァーノ)と町野修斗がたくさん点を取っていますけど、ふたりの関係だけじゃないんです。彼らはボール保持者がいい状態で前を向いたときに、どこのスペースへ走るかを狙っている。
全体でボールをまわしながら機能的になったのは、去年から少しずつ、少しずつ、チームとしてボールを運んでシュートする練習を重ねてきたからだと思います。今もやっています」