■義援金やさまざまな支援の手が
11月からは、浦和レッズの後援会が埼スタで行われるホームゲームでレッズランド復旧のための義援金活動を展開、シーズン終了までに3試合合計で290万円近くを集めた。後援会はその後も指定口座への振り込みによる義援金募集も続け、最終的には約800万円をレッズランドに贈った。
レッズランドでの練習からプロになったアカデミー出身選手たちも動いた。浦和レッズのDFとして活躍する宇賀神友弥選手が中心になり、「きみのて」と呼ばれる支援プロジェクトが12月3日にスタート、「クラウドファンディング」方式で募金を募ったところ、初日だけで300万円を突破した。プロジェクトには、いまは他のクラブで活躍するレッズ・ユース出身選手だけでなく、ユース出身ではないトップチーム選手も賛同、最終的に500万円をレッズランドに贈った。
浦和レッズのファン、サポーターからは、被災直後から「何かお手伝いできることはないか」「ボランティアで作業に行きたい」という声がひっきりなしに寄せられていた。しかし汚泥、汚水が大量に残っている時点では衛生状態が悪化していることも懸念され、すべて断ってきた。だがJリーグのシーズンが終了した翌週の日曜、12月15日に初めてボランティア作業を行った。午前と午後に分け、各50人を募集したが、午前63人、午後39人と、予定を上回る人が参加した。汚水に汚れたままだった10組、20脚のサッカーゴールも、このときにボランティアが井戸の近くの駐車場まで運んで洗い、真っ白な状態に戻してくれた。
このときには、さいたま市に本社を置き、埼玉県を中心とした関東地方一帯で広くホームセンターを運営する「島忠」が、手押し車やスコップ、デッキブラシ、長靴、ゴム手袋など、必要な用具を提供してくれた。もちろん、島忠は浦和レッズのパートナー(スポンサー)企業である。同じようにパートナーの「ポラス」からも、タオルなどの提供を受けた。