バルセロナービジャレアルは、バルセロナの初公式戦であること、そして、ビジャレアルに久保建英が所属していることから、試合前から日本国内で注目を集めていた。その試合の中で、まさかのプレーがあった。
すでにバルセロナが4得点を挙げ、大差がついていた67分のこと。コウチーニョが、左サイドのアンス・ファティにパス。この試合ですでに2得点を挙げている17歳のファティは、コウチーニョにボールを戻す。コウチーニョが、左から右に攻め手を変えようとしたときだ。
中央にボールを送ろうと反転すると、目の前には主審が。まるでビジャレアルの選手となってしまったかのように、コウチーニョのドリブルに正対する主審。主審もボールを避けようとするが、いかんせん距離が近すぎる。思わず飛び上がってしまったところ。コウチーニョは冷静に主審の股を抜いて、ドリブル突破したのだ。
その後、何事もなくプレーが続いたものの、コウチーニョの冷静さが光ったシーンだった。ビジャレアルの黄色いユニフォームではないブルーのシャツが目の前に立ちはだかれば、動揺しそうなものだが、まったくリズムも崩さず、一瞬で交わしてみせる。やはり、コウチーニョが世界超一流の選手だということを証明したプレーだった。
コウチーニョは70分すぎに交代。得点を奪うことはできなかったものの、世界中の観戦者の心を奪ったのだった。