■フアンマと遠野の2トップが上り調子に
大宮から移籍してきたフアンマ・デルガドは、16節以降の出場4試合で3得点と調子をあげてきた。古巣対決となったこの日も、65分に決勝弾をマークしている。ターンオーバーはありつつも彼が2トップの軸に収まることで、システムそのものがしっかりと機能している印象だ。
来日4シーズン目のこのスペイン人FWと2トップを組むのは、21歳の遠野大弥だ。
17年にJFLのHondaFCに加入した遠野は、19年にチーム最多の9得点をあげてベストイレブンに選出された。この活躍を評価されて昨シーズンオフに川崎フロンターレの一員となるが、今シーズンは福岡へ期限付き移籍している。J1でプレーする前にJ2で結果を残すことを求められたのだ。
スピードに緩急を織り交ぜたドリブルで相手守備陣の懐深くまで飛び込んでいき、迷いのないシュートでゴールを陥れる。ここまでチームトップの5得点を記録しており、この21歳がフアンマとともに攻撃陣を牽引していくことで、攻守が噛み合ったチームとなる。
大宮撃破で今シーズン初の4連勝とした福岡は、勝点を「31」に伸ばした。首位のギラヴァンツ北九州とは勝点10差、2位の長崎とは同7差の5位に浮上している。今月27日に控える長崎との直接対決まで、どこまで勝点差を縮められるか。
長谷部茂利監督率いる昇格候補の一角が、いよいよアクセルを踏み込んできた。