※その1はこちら
今年のJで厳しい戦いを強いられているチームに、仙台がある。今年の仙台は、試合を重ねれば重ねるほど、内容が悪くなっていく珍しいチームだ。今年から木山隆之監督が就任したものの、その戦術は時間とともにより不明瞭になっている。
今年のJで厳しい戦いを強いられているチームに、仙台がある。今年の仙台は、試合を重ねれば重ねるほど、内容が悪くなっていく珍しいチームだ。今年から木山隆之監督が就任したものの、その戦術は時間とともにより不明瞭になっている。
この悪循環に大きな影響を与えていると考えられるのが、過密日程だ。通常であれば、試合の間隔が1週間あるので、その間に、リカバリーと戦術の落とし込みができる。しかし、この過密日程では、中2・3日で試合が来てしまい、リカバリーだけで終わってしまうこともある。ある選手は、「感じたことのない疲労」を口にし、あるチーム関係者は「大きく変える戦術練習がなかなかできない」とぼやく。監督を継続したチームのほうが支障が少なく、新任監督のチームにとっては環境的に苦しいことがいえる。
とはいえ、鹿島アントラーズは仙台以上に過密日程だが、それでも尻上がりに状態を上げ、最初こそリーグ4連敗、ACL敗退と苦しい時間を過ごしたが、現在は5位にまで順位を上げている。ただ、同じく監督が交代した清水は勝ち点がいまだに「9」で最下位。監督が交代した3チーム中、2チームが苦境の中にいることになる。
では、直近の2年ではどうだったか。2018年は6チームが“新監督チーム”に該当し、2019年は2チームがそれに該当する。このうち、折り返し時点で16位以下のチームは、18年のG大阪と19年の鳥栖。新監督就任チーム数に対して、折り返し時点でワースト3にいるのは、18年は6分の1、19年は2分の1、そして20年は3分の2ということになる。
ちなみに、鳥栖は19年5月5日に、G大阪は18年7月23日に監督が退任している。新監督で新シーズンに挑んだものの、結果が伴わない場合は早々に見切りを付けられることが多いようだ。今年はJ2降格がないこともあってか、監督が退任したチームはここまでない。折り返し地点ではないが、9月15日までに監督が退任したのは、18年が4チーム、19年は5チームあったから、今年の「0」はやはり異例と言えそうだ。