■ミカサ製ボールの信じ難いけり心地

 40代のなかばまで、私は、時間さえ許せば、日曜日には、女子チームの試合と、その監督になるずっと前から選手として登録していた男子チームのかけもちをしていた。そして男子チームに行くと、いつもボールの「甘さ」に驚いた。

 甘いボールだと、コントロールが楽になる。ヘディングしても痛くない。だから楽しくゲームをすることができる。ケガの防止にもつながるので、遊びのサッカーであれば、少し「甘め」のボールを使うのが適切だ。しかし試合のために練習しているなら別だ。「こんなボールでやっていると、試合のときに困るよ」と言うと、誰もが納得し、以後しっかりと空気を入れて練習するようになった。

 ボールには、空気入れの穴の近くに「推奨空気圧」の表示があるはずである。私のチームが使っているのは、ミカサ製のSVC5500というモデルのピンクと黒のボールだが、6600円という定価からは信じ難いほどけり心地が良く、使い始めてから数年になる。タイ製のこのボールには、「0.8~1.0気圧」と推奨空気圧が書かれている。

 空気圧を測るには、空気圧計を使う。私のチームでは、モルテン製の「ボール専用圧力計PGA10」(定価2600円)を使っている。ただしこの器具は1.0気圧までしか測れない「簡易型」であるので、公式戦で使うなら1.2気圧まで測ることのできるデジタル式のものが必要ということになる。ただ当然のことながら、価格はぐっと高くなる。

PHOTO GALLERY 全ての写真を見る
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6