原悦生「横浜FMー広島 追い上げろマリノス!」PHOTOギャラリー「サッカー遠近」の画像
ボールを競り合う前田大然(横浜Fマリノス)と茶島雄介(サンフレッチェ広島) 撮影:原悦生
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 ゴール裏のバナーにはこう書かれていた。「我々のボスのサッカーと連覇を信じてる 今日から連勝で猛追だ」

 マリノスはチームスタッフに新型コロナウィルス感染者が出て、金曜日の練習は取りやめになって、PCR検査などが行われた。土曜日はどうにか練習することができたが、結果によっては試合がなくなることも考えられた。

 そんな状況下でのパフォーマンスだったが、キックオフ時の気温が26.5度とずっと猛暑続きだったことを考えれば、比較的穏やかだったためスピードのあるサッカーが見られた。

 マルコス・ジュニオールが先制。だが、後半、レアンドロ・ペレイラのヘッドで同点にされて、マリノスはちょっと、嫌な感じ。だが、サントス・ジュニオールもティーラトンからのクロスに高いヘッドを決めて見せた。その後は決定的なチャンスを逃す場面もあったが、グイグイ行く力強さが魅力的だ。

 ロスタイムには扇原貴宏からのパスをエリキが決めた。今季初ゴールも明るい材料になった。

 これでマリノスは5勝2分5敗となり、垂れ幕通りに「さあ、これから」というところだろう。私は再開後、マリノスのホームゲームは2試合撮影したが、2試合ともマリノスの勝ち試合なので、勝てないマリノスを知らない。前年王者が今までなぜうまく勝てなかったのかは、アンジェ・ポステコグルー監督にとっても不思議だったはずだ。

「チームは昨年、優勝したときと同じ力を持っている」と選手に伝えたという。

 キャプテンの喜田拓也は26歳の誕生日に勝利が加わったが「ひとつの連勝で喜んでいるチームではありません」と気を引き締めた。

 川崎の連勝記録がストップしたことで、マリノスの追い上げムードに拍車がかかるだろう。9月5日には直接対決もある。

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