■アラバ、キミッヒがボールを運ぶ

 その後も、バイエルンは特にボールロストしてからのリヨンへの猛烈なプレッシャーを繰り返す。逆にリヨンは、バイエルンGKや最終ラインへのプレスはせず、自陣で待ち構える、という形を徹底していた。

 続いて、ゲームが動いたのは33分。リヨンのトラップが乱れたところを狙っていたニャブリがボールを奪い、中央に。ボールをPBのアーチ近くまで運んで、左に出す。イバン・ペリシッチがダイレクトで折り返し、中央にいたトマス・ミュラーは飛ばし、相手右ポストの位置に入ったロベルト・レバンドフスキが泥臭くシュート。GKのロペスは、これを止めたものの、こぼれた球にニャブリが詰めていて、しっかり決めた。

バイエルン2−0リヨン

 ヨシュア・キミッヒリバプールへの移籍も噂されていたダビド・アラバといったDFの選手たちがボールを持ち上がり、質の高いパスを提供する。バイエルンのすべての選手が、中盤の選手並みのパス能力とテクニックを持ち合わせ、さらに圧倒的なスピードを持って対応するのだから、相手チームはたまらない。

 特に48分、CBのアラバがボールを保持しながら持ち上がり、左サイドのアルフォンソ・デイビスが圧倒的なスピードで駆け上がっていったシーンが象徴的だった。

 87分にFKを蹴ったのがアラバだったことからも、誰もがどのポジションでプレイできる、という底力が感じられる。

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