■個性にあふれるプレーヤーたち

 アタランタのサッカーは、まず全選手が献身的にプレッシャーをかけて高い位置でボールを奪うことからスタートする。そして、ボールを奪ったらワンタッチのパスをつないで、素早く前線にボールをつなぎ、前線でボールが収まったらサイドの選手やセントラルMFがどんどんボールを追い越して攻撃に加わっていく。また、シュート意識も高く、実際ミドルシュートを撃てる選手が顔をそろえている。

 そうした組織的サッカーを展開する中で、選手の個性も生かせているところが強みでもあり、また見て面白いサッカーにつながる。

 最前線はコロンビア人のドゥバン・サパタ。サイズもパワーもあり、前線でボールを収めて起点を作るとともに、自らもシュートを決める万能型のCF。そして、攻撃の中心は何といってもアルゼンチン人のアレハンドロ・ゴメス。2014年にアタランタに加わったテクニシャンだ。パスを素早くつなぐアタランタの中で、ドリブルを入れることでアクセントをつける。ドリブルでボールを動かしながらパスを操れるし、自らも最前線に飛び出してゴールも決める。

 中盤でチームを支えるMFがマルテン・デ・ローン(オランダ)とレモ・フロイラー(スイス)。攻守の要であると同時に思い切った攻め上がりとミドルシュートが魅力的なMF陣だ。スロベニアのヨシプ・イリチッチはFKが得意な点取り屋で、ムリエルが控えのジョーカー的に起用される。

※後編につづく

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