長崎「7戦無敗首位快走」の翳り、豪快ミドル「新潟・19歳の至宝」【戸塚啓J2のミカタ】の画像
アルビレックス新潟・本間至恩  写真:森田直樹/アフロスポーツ

■京都との上位対決を制す!長崎は7戦無敗

 7月25、26日のJ2第7節では、ふたつの上位対決が注目を集めた。首位のV・ファーレン長崎対3位の京都サンガF.C戦、4位の徳島ヴォルティス対5位のジュビロ磐田戦である。

 長崎のホームで行われた一戦は、29分にスコアが動く。左サイドの澤田崇が相手最終ラインとボランチの間でパスを受け、ゴール前へ緩やかなインスイングのクロスを入れる。このボールに反応したのが富樫敬真だ。2試合ぶりの先発となった新加入の背番号9は、ゴール右上スミを狙ったヘディングシュートで先制点をもたらした。

 長崎には追加点のチャンスがあり、京都には同点に持ち込める機会があった。試合の流れも両チームの間を行き来したが、長崎がこのまま1対0で逃げきった。

 3バックの京都は守備の局面で5-3-2となり、前線から制限をかけてボールを奪いにいこうとしてきた。ここで長崎が、昨シーズンとの違いを見せる。狭いスペースへ閉じ込められそうになっても、ワンタッチを織り交ぜながらボールを動かし、京都のプレスを回避していった。危険な位置や形でのボールロストはほぼなく、スムーズなパスワークが何度もスタンドを沸かせた。

 ビルドアップもスムーズになっている。昨シーズン序盤は中盤でのボールの動かし方がいまひとつ効果的でなく、2トップの玉田圭司が降りてくることが多かった。7月に秋野央樹とカイオ・セザールを獲得し、彼らをダブルボランチに据えることでポゼッション時の安定感は増したものの、攻撃の迫力にはなお課題を残した。

 中盤で相手のプレスをくぐり抜けることができている今シーズンは、秋野とカイオ・セザール(あるいは加藤大)が存在感を発揮しつつ、新外国人ルアンが2列目で攻撃に変化を加えることができている。ルアンに代わって2試合連続で途中出場している大竹洋平も、攻撃のギアをシフトアップする役割を果たしている。左サイドをアップダウンする澤田も、相手守備陣にストレスをもたらす。

 京都戦ではDFフレイレが肩を痛打し、FWビクトル・イバルボが膝を痛め、それぞれ途中交代した。手倉森誠監督が率いるチームは6勝1分で首位を快走するが、ふたりの外国人のケガの具合は気になるところだ。

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