長年、培ったベースがあること。選ばれた選手が責任を持ってプレーするという風土。そして苦しい時期を乗り越える逞しさ。これこそが、湘南の強さだろう。

 昨季は序盤こそ勝ち星を積み上げたが、曺監督の「パワハラ疑惑」の影響もあってか失速。さらに、台風19号によって練習グラウンドが冠水。県内の施設を渡り歩きながら、トレーニングを積んだこともある。結局、リーグ16位で終えた湘南は、J2徳島とのプレーオフを制し、首の皮一枚で残留を決めた。そもそも、シーズンオフには毎年、選手が大幅に入れ替わる。そうした苦しい経験は、このチームの中に生き、強さとなっている。

 1分4敗で迎えた鹿島戦。湘南らしい戦いを見せれば、おのずと見えてくるはずだ。面白くて、楽しい、そして勝つサッカーが。

 

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