総合的に見れば、それほど悪い成績ではない。しかしながら、ジョアン・ラポルタ当時会長は変化の必要性を感じ取った。ライカールト監督の退任が決定して、後任に選ばれたのは、バルセロナBで監督を務めていたグアルディオラだった。

 ラポルタ会長、グアルディオラ監督、そしてテクニカルディレクターのチキ・ベギリスタインがタッグを組んで、再出発を図った。まず補強の面で、ロナウジーニョやデコが放出される。その一方でダニ・アウベス、セイドゥ・ケイタらの獲得、ジェラール・ピケの復帰が決まり、セルヒオ・ブスケッツペドロ・ロドリゲスというカンテラーノがグアルディオラ監督によってトップチームに引き上げられた。

 ただ、すべてが順風満帆だったわけではない。現に、リーガエスパニョーラ開幕節、バルセロナは敵地ロス・パハリートスでヌマンシアに0-1と敗れている。その時にバルセロナが披露したフットボールは、酷いものだった。パスは繋がるが、ゴールが遠い。ボールをひたすらに回すものの、得点の匂いがしなかった。それでも、そこから立て直してバルセロナはリーガで22試合無敗を貫く。シャビ・エルナンデス、イニエスタ、メッシを中心に据え、チームに軸が通った。

 戦術的観点で言えば、このシーズン、グアルディオラ監督は画期的な発明をする。メッシのファルソ・ヌエベ(偽背番号9/ゼロトップ)だ。この発明は、後々、メッシ依存という形でバルセロナの首を絞めることになるが、それはまだ先の話である。

 グアルディオラ監督の指揮下で、バルセロナは14個のタイトルを獲得した。それは誰もが知るエピソードであり、まさに栄華の時代だった。

 そして、2011-12シーズン終了時、グアルディオラ監督が退任する。当然ながら、バルセロナには困難が待っていた。

PHOTO GALLERY 全ての写真を見る
  1. 1
  2. 2