■数の利を活かせない浦和の焦りと、10人で耐え抜く水戸の執念

 水戸は前半を「4-4-1」のブロックで耐え忍び、後半からはフォファナ・マリックをピッチに投入して「5-3-1」に変更。最終ラインにさらに厚みを持たせた。

 時間が経過すればするほど、浦和は試合の流れに乗れなくなっていく。決定的なヘディングやシュートがゴールポストやバーに嫌われる不運も重なり、展開はますます苦しくなった。

 1点を奪うためにラインを上げ、人数をかけて前がかりになる浦和。当然、その背後には広大なスペースが生まれ、水戸の多田圭佑にディフェンスを振り切られて強烈なミドルシュートを浴びる場面もあった。

 これはGK西川周作のファインセーブに阻まれたが、身体のキレとボールの勢いを見る限り、多田はスタメンで起用しても面白い存在だったかもしれない。

 混沌とした浦和の攻撃に唯一、明確な光をもたらしていたのが金子拓郎だ。今季の金子は常にコンディションが良く、浦和にとって欠かせない絶対的なチャンスメーカーとなっている。

 後半アディショナルタイムに生まれた劇的な決勝点も、彼のアシストから生まれたものだった。

 では、ここからは時間に沿って具体的な試合分析をはじめる。

 DAZN Japanのダイジェスト映像に沿って解説していくので、読者の皆様は、文章を読む際にぜひ実際の試合映像と照らし合わせて読み進めてほしい。
https://www.youtube.com/watch?v=nYUbUVNPmOY

  1. 1
  2. 2
  3. 3