香川真司と16歳・三井寺眞の共通点!松木玖生と佐藤龍之介の明暗を分けた指揮官の抜擢と出場機会【なぜJリーグから「10代スター」は消えたのか】(2)の画像
今回、日本代表に戻った佐藤龍之介だが、もしかしたら今年のワールドカップに出場できていたかもしれない。撮影/原壮史(Sony α1使用)

 Jリーグは着実に発展を遂げている。だが、ヨーロッパや南米のトップリーグと比べて、決定的に足りないものがある。「10代の若き才能」の輝きだ。横浜F・マリノスの16歳・三井寺眞と、かつての香川真司の共通点とは? そして松木玖生や佐藤龍之介の歩みから、大住良之が「若手の出場機会とクラブのジレンマ」の核心に迫る。

■16歳・三井寺眞と香川真司。2人をつなぐ「仙台での育成」と指揮官の眼力

 横浜F・マリノスMF三井寺眞は青森県弘前市生まれ。地元の「AC弘前」でサッカーを始め、宮城県仙台市の育成クラブ「フォーリクラッセ仙台(財前宣之代表)」から誘われて、中学時代は寮生活をしながら仙台でプレーした。そして昨年はU-15日本代表、U-16日本代表、今年はU-17日本代表に選ばれ、多方面からの争奪戦の末に横浜FMとの契約に至った。

「中学時代に仙台の育成クラブを経てプロ」というと、現在セレッソ大阪の中盤をけん引する香川真司と重なる。兵庫県神戸市生まれの香川は、中学入学とともに仙台の「FCみやぎバルセロナ」に加入し、高校2年生のときにC大阪とプロ契約した。その後の日本代表、ボルシア・ドルトムントマンチェスター・ユナイテッドでの活躍などは、語るまでもない。

 その香川がC大阪でレギュラーポジションをつかんだのは、2007年シーズン半ばに監督に就任したレヴィー・クルピ(ブラジル)に攻撃的MFとして抜てきされてからだった。高校を卒業して1年目のこのシーズン、香川はJ2リーグで35試合に出場し、5得点9アシストという記録を残した。

 だが現在のJリーグは、J1の今季開幕節のデータで見るように、10代の選手たちにとって非常に壁が厚い。将来を嘱望される若手がいても、降格のある厳しい戦いを考えれば、その才能を伸ばすためにリーグ戦を使うということは簡単ではない。だがそこに、ある傾向が見えるのではないか。

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