■「最後は人につく」曺監督の哲学が生んだ“偶然の連動”と、浦和の現在地
この返答から分かることは、百年構想リーグを浦和で戦ってこなかった曺監督は、沖縄キャンプでしか選手のポテンシャルを確認できていないということだ。その選手の適正ポジションはどこで、どんな役割をこなせるのかをじっくり測る期間がなかった。
トレーニングマッチではいい動きをしていても、公式戦となるとその実力を発揮できない。こうした選手の見分けにはある程度の時間が必要とされる。
そんな中で、3連敗でスタートした曺監督は、毎試合失点を繰り返す守備を改善しないとならないと当然考える。そうして試合当日まで熟考した結果が、3バックシステムの採用だったと思われる。
曺監督はシステムをあまり重要視していないような発言をしている。
確かに、ゲーム中はボールが絶えず動くし、同時に人も動いていく。ゾーンで守っていたら、ボールサイドに全体を寄せていくので、最初の立ち位置から外れていく。だからと言って、曺監督はシステムを軽く見ているのではない。彼は「最後は人につく」という考えを持っているので、ポジションを捨てても「人をケアするべきだ」と思考するのである。
それが「たまたま」、スタートから3バックシステムにしたことで、選手が「連動」して組織だった守備ができたのである。当然、選手が試合前に話し合って意思疎通を図ったことは大きい。次節は3バックで来るのか4バックで来るのかわからないが、もしも鹿島戦と同じように「連動」ができたら、浦和は強くなっていくことは確かだ。
記事の第3回では、試合の具体的な場面に従って戦術を解説していきたい。
つづく



























