■メガクラブの「搾取」と、止まらない格差の拡大
だが、誰が新会長になっても、それだけでは現在の世界のサッカーが抱える問題は解決しない。「富の偏在」である。世界のサッカーファンが試合観戦やテレビ視聴契約、そしてグッズ購入などで費やされる「カネ」の多くは、UEFAと、その加盟国のなかでもごく一部のイングランド、スペイン、ドイツ、イタリア、フランスなどに集中し、他国との格差は広がる一方だ。
UEFA内では、集められたその富が加盟協会に配分され、加盟協会の多くは健全に運営され、ファンを喜ばせている。しかし他の地域では、中東諸国のようなごく一部の裕福な国を除き、サッカー協会やプロリーグ、そのクラブは苦闘を強いられている。しかもUEFAと傘下の「大国」への「富の集中」の少なからぬ部分が、こうした自国のサッカー運営にも苦闘を強いられる世界の国々からの「搾取」によって生まれているという事実を見逃すことはできない。
UEFAチャンピオンズリーグやイングランド・プレミアリーグといった超人気試合を見るために、他地域のサッカーファンはいったいいくら負担しているのだろうか(テレビ放映権料は、そのままファンに転嫁される)。そしてマンチェスター・シティ、リバプール、FCバルセロナ、レアル・マドリード、バイエルン・ミュンヘン、パリ・サンジェルマン、ユベントスといった「ビッグクラブ」のユニフォームを買うことで、世界のサッカーファンはこれらのクラブが右肩上がりで収益を増やすのにどれだけ貢献しているだろうか。




























