鬼木体制で開幕4連勝と破竹の勢いを見せる鹿島アントラーズ。百年構想リーグを挟んでのJ1連覇という偉業達成は可能なのか。かつての「天才」から泥臭くハードワークできる司令塔へと変貌を遂げ、チームを中盤から支配する34歳の異能と芸術性に、サッカージャーナリスト・後藤健生が迫る!【第2回/全3回】
■「過去の人」ではない。34歳の天才が見せる完成形
手堅いサッカー。粘り強く、ひたすら勝負に徹するサッカー。今シーズンもそんな印象が強い鹿島アントラーズだが、芸術性を感じさせるとすれば、それはMF柴崎岳の存在だろう。
東京ヴェルディ戦でも、柴崎の存在感は抜群だった。
柴崎が素晴らしい選手であることは誰でも知っている事実である。「今さら、何を」と思われるかもしれない。
いや、柴崎はすでに34歳。当然のことながらフィジカル的にはピークを過ぎている。スペインのクラブで7シーズンを過ごして古巣の鹿島に復帰。日本代表では、カタール・ワールドカップで代表に選出されながら、出場機会を与えられず、以後は代表に招集されることもなくなっている。
「過去の人」と思われてもしかたがないのかもしれない。
だが、柴崎のプレースタイルは当然のことながら少しずつ変化しており、フィジカル能力などはともかくとして、審美的な観点から言えば現在の柴崎こそ最高の完成形と思わせるような優雅なプレーを見せているのだ。

































