史上初の「秋春制」で熱狂のスタートを切った2026-27シーズンのJリーグ。開幕節のピッチでは、早くも各チームの明暗が分かれ始めている。5ゴール大勝の裏で町田が失ったもの、浦和レッズとチョウ・キジェ新監督の“化学反応(ケミストリー)”、そして国立競技場を沸かせた16歳の超新星の躍動……。サッカージャーナリスト・後藤健生が、戦術のアップデートと世代交代が交錯する新シーズンの見どころを徹底解剖する!【第2回/全3回】
■5発大勝の裏で…町田から消え失せた「鉄壁の守備」というアイデンティティ
FC町田ゼルビアは、FC東京に先制を許したものの、相手が退場で数的優位に立ったとはいえ、5ゴールを奪って大勝した。
町田は「かつての守備を固めてカウンターかセットプレーで勝利をつかむ」というネガティブなスタイルから完全に脱却。的確な補強を繰り返して、日本でも有数の戦力を抱えるチームに成長した。そして、スローインの際の5秒ルールの適用もあって、かつてのように意図的にゲームを止めるようなことはせず、ロングスローの場合も時間を止めずに試合を再開できるようになった。
ただ、前半の立ち上がりにFC東京のマルセロ・ヒアンの突破力で先制を許すと、その後も何度も同じような形でチャンスをつくらせてしまった(オフサイド判定に救われたが、マルセロ・ヒアンに“2点目”も決められた)。
2点目が入らなかったからよかったが、現在の町田はかつてのような「鉄壁の守備」というイメージは失われてしまったようだ。
それもこれも、すべてが昨シーズンから、あるいは百年構想リーグからのイメージ通りの試合だった。


































