■世界初のドーム誕生と、冷房なきW杯の“蒸し暑さ”

 アメリカでは、1965年にテキサス州ヒューストンに世界初の屋根付きの野球場、アストロドームが完成。その後も、ドーム球場が増えていった。

 アストロドームは、当初は透光性のある屋根で天然芝を育成する計画だったが、屋根が光を通すとフライをキャッチするのが難しかったため透光性のある屋根は使えず、そのため人工芝(アストロターフ)が開発された。

 しかし、その後、人工芝が膝への負担になるなどの理由で、野球場は屋根のない天然芝のボールパークに切り替えられていった。

 デトロイトのシルバードームは、珍しいフットボール用のドーム型スタジアムだった。

 だが、このドームは冬の極寒をしのぐために造られたものだったため、冷房機能がなく、6月のワールドカップの時にはドーム内は蒸し暑さに包まれてしまった。

 いずれにせよ、1994年大会の時のアメリカのスタジアムは、少なくともサッカーをプレーし、観戦するためには、ヨーロッパのスタジアムより劣っていたのである。

 1990年大会の決勝戦が行われたイタリア・ローマのスタディオ・オリンピコは改装されてスタンドは全面が屋根に覆われていたし、1998年大会の決勝会場となったスタッド・ド・フランスも総屋根付きだった(どちらも、様々な問題点のあるスタジアムではあるが)。

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