■バッジョが泣いた94年決勝「ローズボウル」の記憶
さて、このSoFiスタジアムの完成によって、ロサンゼルス都市圏には7万人以上を収容する巨大スタジアムが3つも存在することになった。
ひとつは、パサデナ市にあるローズボウル。1994年のアメリカ・ワールドカップでは決勝戦が開催され、ブラジル代表とイタリア代表が対戦。
大会2戦目で負傷したイタリアの守備の要、フランコ・バレージが内視鏡手術と懸命のリハビリによって決勝戦で復帰。そのバレージを中心とするイタリアの守備がブラジルを完封。スコアレスドローとなってPK戦に突入したが、そのバレージと攻撃の中心ロベルト・バッジョがキックに失敗してブラジルが優勝。ドゥンガ主将がワールドカップを掲げた。
近代的で超豪華なSoFiスタジアムとは対照的に、ローズボウルは旧式のスタジアムだった。
「ボウル」というのは「サラダボウル」というときの「ボウル」である。
すり鉢状のスタンドを食器の「ボウル」にたとえたのだ。まさにすり鉢状。一層式のスタンドは360度ぐるりとつながった状態。そして、なんと言っても屋根がまったくないのだ。
2026年ワールドカップを前に、1994年大会の映像が紹介されることもあったが、いかにも暑そうな映像ばかりだった。
ロサンゼルスのあるカリフォルニア州は比較的湿度が低くてカラッとした気候ではあるが、それでも強い直射日光の下での観戦は辛いものがあった(幸い、記者席はメインスタンドの最後列にあり、スタンド裏に大きな本部ビルがあったので辛うじて日陰になっていて非常に助かった)。








































