■サッカーは他の娯楽に勝てるか
スタジアムはすべてアメリカのファンで埋まっているように見えた。それは、ウェーブのついた赤白「横じま」のユニフォーム姿のアメリカのファンのなかに、赤白「縦じま」のパラグアイ・サポーターが埋まってしまった結果だった。これも珍しい光景だった。
総工費8800億円と言われる「SoFi(ソーファイ=支店をもたない銀行)スタジアム」はロサンゼルス市の南、ロサンゼルス郡のイングルウッド市にある。広大なロサンゼルス国際空港の東に位置し、着陸する旅客機がひっきりなしに轟音を響かせる。スタジアムのデザイナーは、太陽光線を通す特殊素材を用いた屋根に数万個のLEDを埋め込み、巨大なスクリーンをつくった。その映像を見られるのは、国際空港に着陸する旅客機の乗客だけでる。
今回、私はロサンゼルス市内には行かなかった。しかしスタジアム周辺の町の様子を見ていると、1994年ワールドカップ時と比較するとはるかに飾り付けが多く、にぎやかさを演出していた。でもそれは、メキシコとは比べようもない。世界一豊かな国、アメリカには、数え切れないほどの「楽しみ」があり、スポーツだけ見ても、今回の使用スタジアムで通常試合をする「アメリカン・フットボール」を筆頭に、野球、バスケットボール、そしてアイスホッケーと、メジャーな4つのプロスポーツがある。
エースのプリシックと新星バログン、そしてアメリカ代表は、このサッカーを「4大スポーツ」と肩を並べる存在にするべく、この大会に懸けている。




















