ワールドカップが開幕した。世界中がサッカーを通じて、喜びを共有する。サッカージャーナリスト大住良之も、現地に入って精力的に取材中。大会の様子を、現地から直送でお届けする。
■要らない休息
この日記録された入場者は7万492人。スタジアムのキャパシティに等しい数字だった。このあたりに、大会を主催する国際サッカー連盟(FIFA)のいかがわしさを感じずにいられない。「入場者attendance」とは、「参加した人=実際にスタジアムに来た人」の意味である。断じて「入場券発券数」などではない。
だがこの大会でFIFAがサッカー面で(大会運営面ではなくピッチ内で)行った最大の「いかがわしさ」は、前後半のちょうど半ばにとられる「ハイドレーション・ブレイク(水分補給のための休息)」である。大会のいくつかの会場で懸念された暑熱に対応する策と発表されているが、全104試合で実施する。16会場のなかには、冷涼なカナダのスタジアムも、いくつもの室内競技場もあって空調が効いているのに…。
選手たちは1分間の「飲水タイム」には慣れている。今回の「ハイドレーション・ブレイク」でも、基本的には選手たちはピッチを離れず、タッチライン内のベンチ前で給水しながら監督やコーチの指示を聞くという形がとられている。だからベンチ前に戻って水を飲むと、長くても1分半ほどで満足したようにポジションに戻っていく。



















