■地域リーグラウンドを「どう使うのか

 札幌対磐田戦のあとにキックオフされた試合で、グループ首位のヴァンフォーレ甲府がPK戦でAC長野パルセイロに敗れた。札幌、甲府の今節の結果を踏まえて、EAST-Bグループは甲府が勝点35で首位、札幌が勝点31で2位となった。3位は勝点31のいわきFC、4位は勝点30のRB大宮アルディージャ、5位は勝点30の藤枝MYFCとなっている。磐田は勝点25で8位でのフィニッシュとなった。

 札幌が属するEAST-Bグループは、J2の「6」クラブが同居している。J2のクラブが少ないWESTのA、Bグループに比べると、難しい試合が多かったと言えるだろう。

 そのなかで、就任1年目の川井監督は31人の選手を起用した。

 同じグループで同じJ2のクラブはどうだったか。首位の甲府は29人、3位のいわきFCは22人、4位のRB大宮は27人、5位の藤枝は31人、8位の磐田は28人である。

 札幌と藤枝は、総出場人数が同じだ。ただ、その中身は微妙に異なる。15試合以上出場の選手は札幌が7人で、藤枝が8人だ。また、プレータイムが100分に満たない選手は、札幌が5人で藤枝は7人である。ともに多くの選手をピッチに送り込んだが、札幌のほうが実戦的な起用がやや多かったと言えるだろう。

 たとえば、法政大学在学中で特別指定選手のCB梅津龍之介は、4月下旬に追加登録されるとすぐに翌節から起用された。4試合にフルタイム出場し、4バックのCBとして堂々のプレーを披露している。

 たくさんの選手がピッチに立つなかで、選手同士の目線が揃い、同じスピード感を共有する場面が増えていった。選手同士の距離感も良くなっていった。その結果として、自分たちが意図する形でボールを動かせるようになった。距離感がいいから、攻撃から守備への切り替えもスムーズになる。

 5月30日のプレーオフラウンド初戦で、札幌はグループA2位のブラウブリッツ秋田と対戦する。J2で独自の立ち位置を築いている秋田は、グループBで戦ってきたJ2のクラブとは明らかに異なるスタイルのチームだ。強風にあおられることも多い敵地ソユスタでの一戦は、札幌にとって地域リーグラウンドでの成長を確認できる機会となる。

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