川崎戦は惜敗も、王者・鹿島のシュートを後半1本に封じた「会心の逆転劇」【ゴールデンウィーク3連戦で見えた東京V「進化の兆し」】(1)の画像
森田晃樹ら闘う東京ヴェルディが、鹿島アントラーズに今季初の黒星をつけた。撮影/中地拓也

 名門に変化の兆しが見える。久々にJ1に復帰した2024年には6位と躍進したが、昨季は17位と落ち込んだ東京ヴェルディ。戦力の流出などに苦しむが、J1百年構想リーグでも東地区4位にまで浮上してきた。サッカージャーナリスト後藤健生は、厳しいゴールデンウィーク3連戦に、さらなる進化の兆しを見た。

■東京Vの苦しい台所事情

 5月6日のJ1百年構想リーグ第15節、川崎フロンターレ対東京ヴェルディ戦の73分。川崎のMF脇坂泰斗が鋭いドリブルからの強烈なシュートを東京Vゴールに突き刺した。

 百年構想リーグで首位を走る鹿島アントラーズと昨年準優勝の柏レイソル相手に連勝していた東京Vだったが、川崎戦では1点を返すことができず、4月4日の第9節のジェフユナイテッド千葉戦以来、約1か月ぶりの敗戦を喫した。

 東京Vにとって、川崎戦は4月29日から始まった6連戦の3戦目(大型連休中の連戦に加えて5月13日にはACLEに参加していたFC町田ゼルビアとの第12節の延期分が予定されている)。選手層の厚くない東京Vにとっては苦しい状況で迎えた川崎戦だった。

 トップの染野唯月にシャドーの松橋優安、熊取谷一星という最近好調の前線3人を休ませ、寺沼星文をトップに置いた布陣でスタート。中盤でも平川怜をベンチに置いた。

 その結果、前線でのパスのつながりが悪くなり、また、出場を続けている選手たちには疲労の色も濃かったので、なかなか攻撃が機能しなかった。守備で頑張ってボールを奪っても、そのボールをスムーズに前線に運べない。

 こうして、前半は川崎が攻撃を仕掛ける時間帯が長くなった。

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