■スコットランド戦は「最高の模擬実験」に
パス・サッカーを得意とする日本チームがこれまで何度も経験してきた苦戦のパターンである。アジア予選でもよく見る光景だったし、2022年のワールドカップではコスタリカの堅守を崩せずに、大会唯一の敗戦を喫してしまった。
しかし、今の日本代表であればスウェーデンの守備を崩すことは必ずできるはずだ。
先日のスコットランド戦でも、森保一監督が打開策を提示して見せてくれた。
スコットランド戦は代表での経験の浅い選手たちを先発させて互角以上の戦いができたが、なかなか決められずにスコアレスのまま後半に突入。森保監督は、62分に堂安律、伊東純也、中村敬斗、上田綺世とレギュラー組を投入して攻撃の圧力を上げ、スコットランドを押し込んだ。だが、それでも得点が生まれないと見ると、78分にはさらに3人を交代。ボランチの藤田譲瑠チマに替えてトップの塩貝健人を投入。ボランチを鎌田大地1人に託して、上田と塩貝の2トップに変更したのだ。
かなりリスキーな交代だったが、そこでさらに攻撃力が上がり、選手全員の視線が前を向いた。そして、84分に決勝ゴールが生まれた。DFの鈴木淳之介が攻撃参加して三笘薫からのパスを受けて突進。鈴木からのクロスを塩貝が落として、伊東が決めた。何人もの選手が絡んだ、組織として奪ったゴールだった。
それは、もしグループリーグ第3戦でどうしても1点が必要になった場合の最高のシミュレーションだった。
実際に、6月25日のダラスでのスウェーデン戦がどういう状況での試合になるかは分からない。だが、もし「ラウンド32進出のために勝点3が必要」とか、「1位通過のためにあと1ゴール必要」といった状況になったときに、スウェーデンの堅守をどのように破るのか。スコットランド戦の攻撃はそのシミュレーションとなったはずなのである。
つづく























