日本のサッカーは、確実に発展している。Jリーグは、ヨーロッパで活躍する選手を次々に輩出している。だが、世界最高峰にある欧州の5大リーグにはどれほど近づいているのか。サッカージャーナリスト後藤健生は、そのヒントをFC東京と柏レイソルの対戦から見出した。
■激しい90分間
前半の最後の時間帯では柏がやや上回ったかと思われたが、前半はほぼイーブンの出来。公式記録のシュート数の欄を見ると、前半はFC東京が6本のシュートを打ち、柏の3本を大きく上回っていた。45分間を全体としてみれば、たしかにFC東京の方が狙い通りの戦いだったのかもしれない。
FC東京の松橋力蔵監督は「柏はボールを握るチームなので守備の時間が長くなることも想定していた」という。
実際、後半に入ると柏がボールを握る時間が長くなった。
前半はFC東京の激しいプレッシャーにいつものようにボールを回すことができなかったが、柏には昨シーズンからの積み上げがある。前線からプレスをかけられても、パスをつなぐだけのテクニックと相手のマークからズレてパスを受けられるポジションを見つける“眼”を持っている選手も多い。
こうして、自分たちのボールにする時間をつくって、柏が攻撃の圧力を強めていく。そして、攻撃参加した杉岡大暉やWBの小見洋太、それにボランチの中川敦瑛らが絡んで左サイドでチャンスをつくり続け、54分にやはり左サイドでつくった形から小見が入れたボールを中央で垣田裕暉が頭で決めて先制に成功。
その後、FC東京が交代カードを駆使して猛攻を仕掛けたが、柏のゴール前での堅固な守備を崩し切ることはできなかった。
そして、カウンターで対抗していた柏は82分、右のWB久保藤次郎のクロスを途中交代の瀬川祐輔が決めて突き放した。
とにかく、90分間にわたって激しくプレッシャーを掛け合った90分間だった。まさに、息をつく間もないような激しい攻防。1試合を観終わった後、軽い(快い)疲労感を覚えたのは僕だけだったろうか?








