■世界遺産を持つ小国
キュラソーは自治権を持ち、独自の政府を持っているが、オランダ王国の一部という立場にある。防衛と外交はオランダ王国に任されている。南米大陸のベネズエラからわずか北に70キロの洋上に浮かぶキュラソー島と、その南東にある無人島クラインキュラソーと合わせて面積444平方キロ、人口18万5000人(2025年推計)という小国である。
1499年にスペイン人がこの島を「発見」、1634年にオランダが占領、1642年にオランダ西インド会社が管理するようになり、以後、オランダの植民地時代が続く。ユダヤ人も住み着き、18世紀には西半球で現存する最も古いシナゴーグ(ユダヤ教会)が建設された。20世紀に入るとベネズエラ産の原油の製油所がつくられ、水深の深い良港を持つキュラソーはオランダにとって重要な場所となる。
1954年にキュラソーは他の5つの島とともに自治権を持つ「オランダ領アンティル」としてまとめられ、キュラソー島のウィレムスタットはその首都となる。そして1986年にアルバが離脱、2010年には「オランダ領アンティル」が解体され、キュラソーは単独でオランダ王国の中にある独自の政府を持つ地域となった。オランダ植民地時代の美しい街並みが残る首都ウィレムスタットは、世界遺産に登録され、観光客を惹きつけている。












