■日本メディアの悪癖

 しかも、高校サッカーでは、試合内容を論じるような報道はあまりなされない。

 そこにあるのは旧態依然たる“英雄物語”だ。選手たちや指導者の生い立ちや生き様、家族の思いなどを取り上げてナラティブ(物語)を構成し、得点を決めた選手や決定機を止めたGKにスポットを当てて報じられるが、試合内容の分析などは行われない。

 せいぜい、選手個々の評価が行われるだけ。つまり、勝者の素晴らしさを称え、敗者の涙を伝えればいいのであって、勝敗(結果)が非常に重視される。

 かつては、日本のスポーツ報道全体がそうであった時代もあるが、スポーツを観る眼も進化しており、今ではプロ・スポーツの報道では微に入り、細を穿つ戦術分析なども(「戦術論過剰」と思えるほど)多くなった。

 しかし、今でもアマチュア・スポーツ、とくに学生スポーツを巡る報道では、そうした“英雄物語”が主流なのだ。

つづく

 

(2)へ続く
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