■感心した日本選手たちの「決定力」

 そうした背景を持ってスタートした「AFC U-23アジアカップ2026」。日本は初戦でシリアと対戦し、5-0で快勝した。前半10分、左サイドの崩しからMF大関友翔(川崎フロンターレ)が先制点。その後も左MFの横山夢樹(セレッソ大阪)を中心に攻撃を仕掛けるものの、なかなかシュートの形はつくれず、逆にシリアにボールを支配されて前半は苦しんだ。

 しかし後半の立ち上がりに右MFに古谷柊介(東京国際大学)を投入、さらにチーム全体に前からボールを奪いにいく姿勢が生まれると、試合は一方的になる。21分、30分とMF佐藤が連続得点して勝利を決定づけると、42分には佐藤のパスを受けた石橋瀬凪(湘南ベルマーレ)が冷静にシュートを決め、さらにアディショナルタイムに石橋へのファウルで得たPKをFW道脇豊(ベフェレン=ベルギー)が決めて5-0とした。道脇は、今大会の日本で唯一の「欧州組」である。

 感心したのは、日本選手たちの「決定力」の高さだった。

 1点目はDF梅木怜(FC今治)のパスでペナルティーエリア左に侵入した佐藤が内側に持ちこみ、エリア内に走り込んできた大関にパス。大関は少し深く入り過ぎ、目の前には2人、3人のシリアDFが立ちふさがったため、シュートコースはないように見えた。しかし慌てずに自分の右にボールを置き、さらに1テンポずらせて相手を動かせ、開いたコースにボールを送り込んだ。Jリーグを1シーズン見ていてもほとんど見ることのない、落ち着いた、そして理にかなった動きとシュートだった。

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