■藤枝東高校の「名監督」の後任に

『サッカー・マガジン』ではそれまで2年間にわたって藤枝東高校の名監督・長池実さんの「サッカー教室」を連載していたが、その後の「技術もの」の連載筆者として私が近江さんを強く推薦し、1975年の1月号から3回にわたって「少年サッカーをもう一度考えよう」というエッセーを短期連載、5月号から「新・サッカーノート」の長期連載を始める予定だった。その連載に向け、近江さんとはどういう人か、枚方サッカークラブとはどんなクラブなのかを、今井さんの写真とともに紹介するルポルタージュを企画したのだ。

 1月10日に東京を出発してその日と翌日に枚方で取材、11日には新幹線で岡山まで移動して宿泊し、12日に岡山から山口県の柳井を往復してJSL入れ替え戦の「永大×富士通」を取材、13日は岡山から名古屋に移動して「トヨタ×読売」を取材し、そのまま東京に戻る計画だった。

 ただし私は翌14日に休みをもらい、新幹線を静岡県の三島で下車して沼津に住む友人を訪ねることにしていた。「友人」と言っても学生時代に大変お世話になった先輩で、当時は沼津でスポーツクラブの運営に携わっていた。

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