■「格上」相手の見事な先制ゴール
試合は予想通り“格上”のI神戸が支配したまま進んだ。伊賀は両ウィングバックも最終ラインに吸収されて5バックでの守りの場面が続く。しかし、I神戸のシュートはポストの脇へ外れたり、相手守備陣のブロックに遭ったりしてゴールは遠かった。そもそも、「決定機」の数自体も思ったようには増えていかなかった。
そして、前半も時間が経過していくとともに自信を深めたのか、次第に伊賀の選手たちもただ引いて守るのではなく、前からプレッシャーをかけられるようになっていった。
そして、34分に左サイドのFKからゴール前の混戦をつくり、最後は左からSBの増田玲那がシュートを放つ場面をつくった伊賀。39分には増田が持ち込んで、サイドハーフの正野瑠菜、飛び出したMFの村上日奈子につながるチャンスもつくり、さらに40分、神戸のアンカー大熊環から村上がボールを奪い、トップの神谷千菜のシュートが枠をとらえ、アディショナルタイムにも秦美結のFKがゴール左下隅を襲う……。
結局、前半はスコアレスのまま終了したが、伊賀の健闘は後半にもつながり、ついに50分に伊賀が先制に成功する。
右WBの唐沢芽依がつないだボールを神谷がドリブルで持ち込み、短いパスで正野につなぐ。そして、正野はボールを動かして対面のDFを外してシュートを決めた。しっかりと形をつくっての見事な得点だった。
つづく













