9地域の優勝チームと全社の上位3チームが参加する「地決」で決定、V市原も苦闘を続ける複雑で過酷な「JFL昇格」の道【Jリーグ入りの最初の関門「地域チャンピオンズリーグ」を変革せよ】(1)の画像
JFL入会につながる地域CL優勝を果たしたジェイリースFC。だが、その道のりは簡単なものではなかった。

 Jリーグ入りを目指すクラブの「最初の関門」となるのが、全国地域チャンピオンズリーグである。今後の日本サッカーの底上げのためにも、同大会は「変革の時期」に来ていると言うのは、サッカージャーナリスト後藤健生だ。どのような「変革」が必要なのか?

■日本で「チャンピオンズリーグ」開催

 11月10日から千葉県市原市で開催されていた全国地域サッカーチャンピオンズリーグ(以下、地域CL)最終戦で、地元クラブのVONDS市原FC(V市原)がヴェロノクロノス都農(V都農=宮崎県)を1対0で下して3年連続の準優勝を決め、日本フットボールリーグ(JFL)の該当チームとの入替戦出場を決めた。

 4チーム総当たりで行われる地域CL決勝ラウンド。2戦目までを終了してジェイリースFC(大分県)とV都農が勝点4で並び、V市原が勝点3で3位という状況だった。

 そして、最終日の第1試合でジェイリースが東京ユナイテッドFC(東京U=東京都)を破って勝点を7に伸ばして2位以内を確定。

 最終戦でV都農が勝利すれば勝点でジェイリースに並び、引き分けでも2位が決まるはずだった。

 試合はキックオフ直後から「勝たなければいけない」状況のV市原がボールを握って攻撃を続けた。しかし、サイドからの攻撃が有効で得意のCKも前半だけで4本獲得したものの、決めきれないまま時間が経過していく……。だが、V市原は65分に清原翔平の左からのクロスを大塚尋斗が決め、その虎の子の1点を守り切って2位に滑り込んだのだ。

 そして、最終戦の結果、ジェイリースの優勝とJFLへの自動昇格も決まった。

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