■わずか5分間のスキを突かれ
今シーズンのRB大宮は、先制した試合は16勝2分1敗の成績を残している。逆転負けは22節のいわきFC戦だけだ。宮沢監督就任後は5勝1分と不敗記録を更新中で、チケット完売のホームの後押しを受けていることを考えても、先制したRB大宮が試合の主導権を握ったとみることはできた。
しかし、徳島がアウェイで盛り返すのである。30分、ボランチ鹿沼直生がRB大宮陣内右サイドからゴール前へクロスを入れる。RB大宮は左CBイヨハがヘディングでクリアするが、このボールが徳島MF高木友也にわたる。ペナルティエリア内で相手にボールが入ったことで、アンカーの小島と右CB村上陽介が高木との間合いを詰める。その瞬間に、村上の背後へパスを通された。徳島MF渡大生に、村上が背中を奪われることとなってしまった。ペナナルティエリア内の至近距離からシュートを浴び、RB大宮は同点に追いつかれてしまうのである。
その4分後にも、失点を喫してしまうのだ。徳島GKのキックを、イヨハがヘディングで跳ね返す。このボールにアルトゥール・シルバが反応するが、徳島のボランチ児玉駿斗に引っ掛けられてしまう。児玉から渡へボールがつながり、さらにFWトニー・アンデルソンへわたり、ペナルティエリア右のFWルーカス・バルセロスへパスを通される。RB大宮はアンデルソンに下口とヘンリーが寄せており、バルセロスはフリーだった。GK加藤の股間を抜かれ、2点目を決められてしまった。
宮沢監督は「スキを見せた時間帯に、相手に得点されてしまった」と振り返った。「誰が(ボールホルダー)いって、誰がカバーリングするというところがしっかりできていれば、防げた失点だったと思います」と話した。ここ2試合はクリーンシートを達成してきたRB大宮の守備陣が、このわずか5分間だけ「スキ」を見せてしまったのである。







