■広島を苦しめる「連戦」のエネルギー消費
Jリーグは佳境に入っているが、クラブが戦っているのはリーグ戦だけではない。その他の大会が、今節のJ1の結果に、大きな影響を与える可能性がある。
まずは、ルヴァンカップを制したばかりのサンフレッチェ広島だ。8位の浦和レッズをホームに迎える今節、totoの公式サイトでは、広島の勝利予想が6割近くに上っている。
だが、柏レイソルに3-1と勝利したルヴァンカップ決勝ばかりに目を向けていてはいけない。直近の試合はそのファイナルではなく、その3日後に行われたAFCチャンピオンズリーグ・エリートの江原FC戦なのだ。
ルヴァンカップ決勝から中2日での試合とあり、さすがにほぼ半分の先発メンバーを入れ替えてきた。1-0で勝利も手にしたが、喜んでばかりはいられない。
広島は今季のACLエリートで、2勝1分1敗の成績を残しており、グループEASTで3位につけている。喜ばしいことではあるのだが、問題は「その後」だ。アジアでの試合の後、Jリーグで戦うと1勝1分1敗と振るわないのだ。
また、ルヴァンカップの影響も考慮する必要がある。メンバーを変えているとはいえ、連戦であることに違いはない。タイトルをかけた一戦に続いてアジアの強敵との戦いと、高いテンションを保つために心身のエネルギーを消費している。
そもそも、浦和は決して得意な相手ではない。通算では広島の24勝13分40敗。ホームでの対戦では大きく盛り返すが、14勝10分15敗と、わずかながらも負け越している。
浦和も9月以降はリーグ戦7試合で1勝しかできておらず、尻に火がついている。ただし、その1勝はディフェンディングチャンピオンのヴィッセル神戸から挙げたもので、前節も上位を争うFC町田ゼルビアと引き分けるなど、奮闘していることも確かだ。
国内外の連戦がのしかかる広島と、負けられない浦和の対戦。ここはドロー決着を予想する。









