■2試合に共通しているのは「あっけない…」
イタリア戦についても、印象はほとんど同じだ。
イタリアはFIFAランキングでは12位とノルウェーとほぼ同格だが、7月にスイスで開かれた女子EUROでベスト4入りした勢いがあり、チーム力ではノルウェーをかなり上回っていた。
そして、この試合でも日本は52分にイタリアに先制を許し、その後反撃に移り、64分に宮澤の鮮やかなスルーパスに飛びこんだ長谷川が合わせて、GKの頭上を破るループシュートを決めた。
イタリア戦は日本がリズムを握った時間帯があったかと思うと、イタリアに押し込まれる場面が続き、また日本が押しこむといったように、時間帯によってゲームが大きく動いた試合だった。ただ、前半のうちは個人勝負が多く、同点ゴールのときのような変化のある攻めが見られなかったという意味で、ノルウェー戦と同じような展開の試合だった。
そして、イタリア戦、ノルウェー戦を通じて共通していたのは、あっけない失点の場面だった。
イタリア戦での失点は、ゴール前でバルバラ・ボナンセア、クリスティアーナ・ジレッリ、ジアダ・グレッジとパスをつながれたもの。ジレッリのヒールでのつなぎは見事なもの。この場面はイタリアを褒めるしかないが、この位置にボールを持ち込まれ、複数の選手の進入を許したところが問題だろう。そして、ボックス内の難しい位置ではあったが、DFの数はそろっていながらチャレンジできなかったことも後悔が残る。







