■高まっている「個人の能力」、一方で…

 こうした環境で日常的に戦うことによって、当然、彼女たちの個人の能力は高まっている。

 かつてのようにフィジカル的にヨーロッパ勢に見劣りするということはなくなっている。あるいは、フィジカル的に劣勢でも、そうした中で戦う術を身につけているはずだ。

 そのせいか、日本代表でも今は昔のようにパスをつないで集団で戦う以外の選択ができるようになった。

 トップの選手が相手DFを背負って耐えることもできるし、サイドの選手がドリブル突破で崩していくこともできる。

 しかし、「その分、パスワークという日本の武器を手放してしまってよいのだろうか?」という疑問は残る。

(2)へ続く
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