
【明治安田J1リーグ 第33節 柏レイソルvs横浜F・マリノス 2025年10月4日(土)17:33キックオフ】 撮影/原壮史(Sony α-1使用)
■谷村海那がゴールも「VAR介入」
この日は日向坂46の清水理央さんが来場。花束贈呈やキックインセレモニーなどを務め、満員のスタジアムに花を添えた。
しかし、キックオフの笛が吹かれると、華やかなムードは一変する。どちらのチームにも、なんとしてでも勝たなければならない強い理由があるからだ。
長らく優勝争いを繰り広げてきた柏は、9月のリーグ戦で4試合連続の引き分け。勝ち点を伸ばしきれず、首位・鹿島から勝ち点7差となってしまった。この試合が終わると残り5となる試合数を考えれば、差が広がってしまえば、脱落濃厚になってしまう。
一方、低迷から抜け出せずに終盤戦まで来てしまったマリノスは、残留圏の17位ではあるものの、降格圏の18位・横浜FCと勝ち点で並んでいる状況。
どちらも勝ち点3が必須な試合は、マリノスがシンプルな戦い方で前を目指し、柏がそれに合わせて守る、という構図で始まった。横ではなく縦へのボールを使い、谷村海那が古賀太陽と迫力あるバトルを繰り返してゴールに近づいていった。
立ち上がりに手応えをつかんだマリノスは、守備でも柏の縦パスを積極的に狙い、ペースを渡さない。左サイドバックに抜擢された桐蔭横浜大在学中の関富貫太も、ジエゴと馬場晴也に中盤の選手たちが加わる柏の厄介な右サイドに対して物怖じせず戦ってみせた。
17分には右サイドから低いクロスが入ると谷村が合わせてゴール。キックオフから続けてきた古賀とのバトルを制し、シュートポジションを奪い取った。ゴールを許してしまった古賀は、してやられた、という表情で空を見上げていたが、ゴールチェックでVARが介入。オンフィールドレビューへと移行した結果、高崎航地主審は古賀との競り合いで谷村のファウルをとり、このゴールは取り消しに。試合後の記者会見で大島秀夫監督が「皆さんの意見を聞きたい」と述べるほど、マリノス側としては納得のいかないものとなった。
助かった柏は集中力を高めてプレー強度を上げ、シーズンを通じて見せてきた良さが発揮されるようになっていく。41分にはセットプレーから小泉にゴールが生まれ、柏のリードで後半を迎えることになった。