■最大の懸念は「権利を奪う」こと

 今年スタートしたFCWCのあり方を批判する人々の最大の懸念は、「オフを取る選手の権利を奪ってしまう」ことだ。

 Jリーグも来年からシーズン制が変更になるが、世界の多くの国ではサッカーは8月に開幕し、翌年の5月まで続くシーズンとなっている。そして6月いっぱいをオフにあて、7月から新シーズンへの準備に入るのが、基本的な形である。

 ところが、ここに代表チームが出場するワールドカップと地域選手権の決勝大会が入る。ワールドカップは通常6~7月で、4年に一度、オリンピックの中間年に行われる。地域選手権の決勝大会は地域によって開催時期が異なるが、世界の主要スターが集まる欧州選手権(EURO)と南米選手権(コパアメリカ)は、近年、4年に一度、ワールドカップの中間年、すなわちオリンピック年の6~7月に開催されている。つまり、FCWC開始前から、世界のスター選手の多くは、ワールドカップと地域選手権で2年に一度は「完全なオフ」が取れなかったのである。

 FCWCは「4年に一度、ワールドカップの前年」の大会。結果として、多くの世界最高レベルの選手たちが「完全なオフ」を取ることができるのは「4年に一度」となってしまうのである。疲労困憊の選手たち。当然、選手生命にも影響する故障の原因となる。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4