■なぜ「2対3」になっているのか

【64分の安部柊斗のシュートまでの場面】
 G大阪のスローインから始まる場面。失点までの場面に、2つのミスがあった。サイドの局面で新潟は2対3の数的不利になっている。そしてフリーのスペースにボールを出されてクロスを入れられる。

 問題は、なぜ2対3の状況になっているのかにある。スローインが始まる前に、奥村が少し離れた場所に立っている。スローインが始まって奥村は動かずに立ったままである。

 なぜ奥村はプレスに参加しないのか? 普通は、スローターも人数に入れるので、相手は3人いることになる。しかし、奥村はスローターを人数に入れないで2対2の局面だと思ってプレスに参加しなかったのではないか、と疑ってしまう。そうでなければ、数的不利をそのままにはしないはずである。

 スローターも人数に入れていれば、クロスを上げた満田誠に最初からついて行ってクロスを阻止できたはずである。

 次に、入れられたクロスに対して橋本がヘディングでクリアしたのだが、そのボールがペナルティキックのマーク付近に飛んでいき、走り込む安部にダイレクトボレーを決められる。ここも、あえて首を振ってペナルティエリア中央にクリアする必要はない。ゴールラインを超えて相手にペナルティキックを与えたほうがまだケアできる。

 75分にヒュメットがシュートを決めてG大阪は4点目を得た。試合は、4対2でG大阪の勝利に終わったが、新潟には攻撃パターンもいくつもあって得点チャンスは作れている。 トレーニングで落とし込んだあとも見られる。

 しかし、守備に関しては改善しないとならないのだが、適任のメンバーが現状、見つからない。これ以上見つけようがないと言ったほうがいいのか。

 SBはスピードがないので相手に振り切られる。CBは連携が取れていないので、一人がチャレンジしてもカバーに遅れて入れない。なおかつ、1対1にも強くない。

 こうした状況を打開する方法は一つしかない。今からでもいいので、監督を交代することである。監督を交代したら、すべてが好転するわけではないが、今のままよりは可能性がある。フロントも現状は理解しているはずなのだから、すぐに手を打つべきである。実行に移さない理由がわからない。

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