■ミッドウィークの「ダメージ」
6位のサンフレッチェ広島と14位の東京ヴェルディの対戦も、一波乱ありそうだ。
ミヒャエル・スキッベ監督の下で着実に力をつけている広島だが、決して選手層は厚くない。そのため、今季は選手の負傷に泣かされる時期もあった。
東京VとはJ1で再会したここ2シーズン、4連勝を果たしている。だが、そのうち3勝が1点差での勝利で、このバランスが崩れる可能性がある。
気になるのは佐々木翔の出場停止だ。佐々木は今季ここまでリーグ戦全試合に先発。その主力が今節は不在となる。
前節、佐々木が退場となった後、30分以上も10人で奮闘した影響も出るだろう。しかも今節は、そのミッドウィークの試合から中2日での連戦である。
後方の精神的支えが不在となれば、ある程度、慎重に戦わなければならなくなるだろう。そうした影響が、東京Vとの間のバランスを崩す可能性は否定できない。
もともと、よく鍛えられた選手たちではある。だが、それは城福浩監督率いる東京Vも同様だ。選手が移籍し、さらに新たな力を迎えて少しずつ前進する東京Vとの激突は、ドロー決着が妥当だろう。
後編では、他にもドローの“におい”がするカードなども紹介したい。