■負担となった「足代」、危険だった「パイプ」

 アメリカでも、スタジアムは郊外にあることが多く、ふだん、国内のイベントでは多くの人が自家用車で訪れる。しかし、世界中からファンが来たクラブ・ワールドカップでは、ファンの「足」が問題になった。乗り合わせてタクシーでスタジアム向かうファンも多かったが、その料金は大きな負担となった。

 また、アメリカの他のプロスポーツのように、選手一人ひとりが名前を呼ばれて入場する方式も、チームそろって入場する方式も、「サッカーの伝統にそぐわない」と、多くのファンからブーイングが出た。

 ゴールが「埋め込み式」ではなく、「据え置き式」であることにも驚いた。しかもゴール内のプレーヤーが立ち入りそうなグラウンド上に強度を増すための太いパイプがあり非常に醜く、同時に危険だった。大会後半にはこのパイプと、そこから後ろの支えパイプは見えなくなったが、ただ濃いグリーンで塗装しただけというお粗末な対策だった。

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