後藤健生の「蹴球放浪記」第275回「1万ウォン札よ、さようなら」の巻(1)18日間の滞在で使った「現金」は8000円、すべての支払いは「信用カード」、キャッシュレス化が進む韓国の画像
日本が優勝した「Eー1選手権」終了後も、筆者はKリーグ取材などのために韓国に滞在を続けた。提供/後藤健生
■【画像】貴重な1995年の「韓国プロサッカーリーグ」の入場券

 日本代表の優勝で幕を閉じた男子のE-1選手権。ほとんどの記者はすぐに隣国を後にしたが、蹴球放浪家・後藤健生は現地に残った。そこで見えてきた韓国の「最新マネー事情」とは?

■海外旅行の「悩み」は過去のものに

 韓国に17泊して帰国しました。

 龍仁(ヨンイン)、水原(スウォン)、華城(ファソ)でE-1選手権を観戦した後、韓国南西部の大邱(テグ)や浦項(ポハン)、蔚山(ウルサン)などを経て釜山(プサン)から帰国する周遊旅行でした。首都ソウルには行く予定はなかったのですが、E-1選手権閉幕の翌日に水原駅から大邱に向かおうとしたら、韓国中南部を襲った豪雨の影響で在来線が全面ストップしていたので、いったん水原からメトロでソウルまで行って、KTX(韓国高速鉄道)を利用したので、一応、ソウル駅は訪問しました(水原にはKTXが走っていません)。

 海外旅行に行くとき、悩みの一つが現地通貨への両替でした(「でした」と過去形を使います)。

 日本にいるうちにレートが良い両替所で交換して行くべきか、現地に着いてから両替すべきか……。現地到着後も空港ではレートが悪いので最低限だけ交換して、市内で両替所を探す。あるいは、空港のそばに現地の銀行があれば、そこまで歩いて行って交換すると得になるといった「情報」を目にすることもありました。

 40年前には、日曜日の朝に到着したら銀行も両替所も休みになっていて両替できなかったことさえありました。イタリアのトリノでのことです。開店していた駅のバール(カフェとバーの両方の機能を兼ね備えた飲食店)で両替してもらいました。

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