■塩越柚歩と「2トップ」を組んだのは…
「攻守にアグレッシブなサッカー」。ニールセン監督の掲げるモットーである。
初戦の台湾戦では、本来はアタッカーである矢形海優を左サイドバックに起用。矢形は期待に応えて攻撃的なプレーを見せただけでなく、先制ゴールを決める活躍で注目を集めた。
ニールセン監督は、続く韓国戦でも右サイドバックに山本柚月、左に浜田芽来と、ともにFW登録の選手を起用した。だが、SBが本職ではない浜田は韓国のカン・チェリムの仕掛けに対して苦戦を強いられることになった。
やはり、強い相手になると“素人SB”では守備面での“ほころび”が出やすくなるのだろう。
しかし、ニールセン監督は本来のポジションではない位置で選手を起用することが好きなようだ。最後の中国戦でも、山本は右SBのポジションでフル出場した。
また、DF登録の高橋はなは初戦の台湾戦ではトップで起用され、韓国戦、中国戦では本職のセンターバックで起用されたが、優勝するためにどうしても1ゴールが必要な中国戦の終盤には、高橋は前線に上がって塩越柚歩と2トップを組んだ。
高橋のFW起用は当時、浦和レッズレディースの監督だった楠瀬直木監督の発案だが、ニールセン監督はコロンビアとの親善試合でも高橋をトップで起用している。
いずれにしてもニールセン監督は、選手を本来のポジションと異なった位置で起用することが好きなようである。そして、「サイドバックにはオフェンシブな選手を使いたい」と言う。