■「エキサイティングな試合」だったが…

 日本は2戦目で韓国と対戦した。そして、やや優勢の前半37分にスローインから抜け出した成宮唯が先制ゴールを決めて後半に入った。だが、後半に入ると1点を追う韓国が攻勢を強め、GKの大熊茜を含む守備陣がなんとかリードを守って試合終盤を迎えた。そして、韓国が同点とした後の数分間は激しい攻め合いで非常にエキサイティングな試合となった。

 ニルス・ニールセン監督は試合後の会見冒頭で「非常に興味深い良いゲームだった」と振り返った。たしかに、1点をリードした日本が常に攻撃の意識を持って戦った結果、観客にとっては非常に優れたエンターテインメントとなった。

 だが、「星勘定」を考えれば、せっかく1点をリードしていたのだから、もう少し守備意識を高めて相手が強引に攻めてきたらカウンターを狙うといった戦い方もできたはずだ(実際、この試合の同点ゴールが、日本がタイトルを逃がす原因となった)。

 ニールセン監督は言う。

「たしかに、そういう考え方もある。大きな大会だったらそういう(守備的な)選択をするかもしれない。だが、今はチームを作っているところ。アグレッシブな姿勢を身に着けさせたいのだ」と。

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