■他国との違いは「切り替え」
後藤「それに、中国戦では試合中にシステム変更したじゃないですか。その点について質問したら、森保監督はコーチ陣がうまく指示を出してくれたと言っていた。ああいうのも、実際のW杯で試してみたら、どうなるのかというテストになる。ワールドカップ予選ではずっと同じシステムで戦っていたけど、これまでの選手たちでは、やれなかった、いや、やらなかった、そういうシミュレーションみたいなことをやったんじゃないかな」
大住「メンバーが予選と入れ替わってもできたということで、結果としてはJリーグのレベルの高さを再認識した大会という感じかな」
後藤「そうそう。何が他のチームと違うのかって言うと、切り替えの早さだね。ボールを失ったときに、すぐに守りに入るとか、そういう訓練ができているかが他国との違い。日本はどの年代別代表チームでも、そこだけは絶対にアジアでは飛び抜けている。攻撃の精度とかシュートが入るかどうかという面では、まだいろいろ問題はあるけれど、そういう意識づけみたいなものは本当にアジアでも何段階か抜けてますよ」
大住「Jリーグはインテンシティ(肉体的な強さと頭脳的な強さ)もあるんだ、と感じたよね」
後藤「今回は、Jリーグでは絶対に笛を吹かれないのにな、というプレーが反則になっていた。今の日本は、その最も大事な部分ができている。それがどのカテゴリーの試合でも、アジアでなかなか負けない理由だね」