■コロナ禍が起こした「大きな変化」

 1990年代には、柔軟性のある形状記憶プラスティックを使った「スクイーズボトル」が主役となる。口のところを引っぱるだけでセンが開くという、とても便利なものである。選手たちはボトルを高く上げ、両手でボトルの胴体を押して水を放出し、ボトルに口をつけずに水を飲む。あっという間に普及した。

 ただ、飲み終わり、手のひらでぽんと叩いて口を閉めるまではいいとしても、どの選手もそれをピッチ外に放り投げるのは、どうもお行儀が良くないように感じられてならなかった。きれいに立ち並べてあったボトルが、何人もの選手が飲んだ後にそこらに転がっている光景は、あまり見映えがよくない。ボトルの底に「重し」をつけて、投げ捨てられても「だるま」のように立つようにしたらどうだろうと、何度も考えた。

 大きな変化が訪れたのは、2020年に始まった「コロナ禍」が原因だった。口はつけないとはいえ、1本のスクイーズボトルを何人もの選手で使うのは「危険」と、クラブによっては個々の番号を印したスクイーズボトルを用意したり、あるいは、小さめ(200~300cc)のペットボトルを用意して「使い捨て」にした。コロナ禍が収束した現在も、ペットボトルの使い捨てというクラブが多いようだ。いったい、1試合に何本のペットボトルを用意するのだろうか。

(3)へ続く
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