■しぶとく勝ち切れる集団へ
今はベンチスタートが多いが、阪田澪哉や柴山昌也、古山兼悟といった若手の成長もより一層、必要になってくる。最近はスタメンで出ている左ウイングバック・高橋仁胡にしても、左からの打開力や推進力は特筆すべきものがあるだけに、フィニッシュに持ち込む力も養ってほしい。そういった若い世代の台頭がセレッソの成否を大きく左右するのは間違いない。香川といういい見本と共闘し、刺激を受けながら、存在感を増していってくれれば理想的だ。
5~6月初旬にかけてのセレッソは超過密日程が続く。まず21日にルヴァンカップ・ファーストラウンド3回戦で好調の京都サンガと激突。そこから24日のアビスパ福岡、28日の浦和レッズ戦、6月1日の清水エスパルス戦とリーグ戦が待ち構えているのだ。
だからこそ、攻守両面の課題を早急に改善し、好不調の波をなくしつつ、しぶとく勝ち切れる集団へと変貌しなければならない。川崎戦の敗戦で下を向いている暇はない。キャプテンマークを付けて奮闘する大ベテラン・香川を中心に、今一度、チーム全体が結束して前を向いていくこと。それを彼らには強く求めたいものである。
(取材・文/元川悦子)